2022年度(令和4年度)

管理番号 分野 研究テーマ
R04-01 物理 クラドニ図形発生時における音量の変化について

要約

私たちは音源の周波数を変えながらクラドニ図形を作成する中で,周波数によって聞こえる音量が違うように感じた。そこで私たちはクラドニ図形が発生した時の周波数と音量の関係について調べることにした。クラドニ図形の発生の仕方,音源の音量,周波数の記録を行い,クラドニ図形と音量の変化について考察を行う。

R04-02 化学 ストームグラスと湿度

要約

ストームグラス内の結晶は天気によって変化するとされている。19 世紀ヨーロッパでは天気予報の道具として使われていた。しかし,5 成分(純水,エタノール,樟脳,塩化アンモニウム,硝酸カリウム)で組成が複雑なこともあり,天気との詳しい関係は分かっていない。本研究ではストームグラス内の結晶の様子と湿度との関係性を調べることを目的とする。

R04-03 化学 カゼインプラスチックの生分解性と強度 ~ 添加物の違いによる比較 ~

要約

環境保全の観点から生分解性プラスチックが注目を集めている。私たちはカゼインプラスチックの強度を高めるにはどうすればよいか疑問に思った。先行研究において,プラスチックに加える繊維くずの量の増加に伴い引張強度及び剛性率が向上,生分解速度も増加したことが明らかになっている。また,木材・プラスチック複合材は優れた耐久性を持つこともわかっている。そこで,本研究では綿糸,木くずをカゼインプラスチックに混合することで強度は高まるか,また強度の変化に伴い生分解性はどのように変化するか調べた。

R04-04 数学 新型コロナウイルスによる香川県の産業

要約

新型コロナウィルスによる香川県の産業への影響を調べ,経済回復の方法を考察することを目的とし,研究を行った。高校生の技量の範囲内で研究を行うために,産業・人流・感染の3つのグループに分け,それぞれの関係を回帰分析や相関係数などを用いて調べた。

R04-05 物理 紙ひもの強度

要約

プラスチック製のひもに代わる紙ひもを作り現在進められているプラスチック削減に役立てたいというのが研究の動機である。私たちは元の紙より紙ひもにしたほうが強度(ここでは強度を引張強度とする)が高くなる,伸びが大きいほど強度は高くなるという仮説を立て,紙ひもの強度を高くするための条件を知るため,紙ひもを自作し,その紙ひもの長さや伸びによる強度の違いを調べた。その結果,紙ひもを作成する過程で短冊状の紙をそのまま巻いて紙ひもにするより,濡らしてから巻き乾燥させたもののほうが強度が高くなることが分かった。

R04-06 物理 紙の折り目と質量

要約

水に濡れてしわになった本を元に戻したいと思い,紙のしわについて研究を始めた。しわの量を数値化する方法を探っていたが,ほぼ不可能であった。そこで,紙のしわと,紙の折り目は似ているのではないかと考え,量を数値化しやすい折り目に注目して研究を始めた。実験をしていると,紙を折ると質量が減少することに気付き,大変興味を持った。

R04-07 生物 食材が持つ抗カビ効果

要約

近年,多くの食品に防腐剤などが添加されているがそれらは人体に悪影響を及ぼしている。そこで私たちは,この研究で食材から抗カビ物質を取り出すことにより,市販の防腐剤の代わりとして,身近な食材を用いてできる抗カビ方法などのアイデアへとつなげることができると考えた。また,カビが生えやすい環境,生えにくい環境を研究することで,今後のカビの研究やカビの防止などに役立つと期待している。

R04-08 地学 河川の氾濫と角度の関係

要約

近年日本では河川の氾濫による浸水などの被害が増加している。また,その氾濫の多くは,二つの川の合流点で発生している。河川の合流には,川幅の比や流量など様々な条件が存在するが,中でも合流角度によっては川の流速などが変化し,水位の上昇にも違いが生じると考えられる。本研究では,モデル実験を行い,合流角度と水位変化の仕方の関係について調べた。

R04-09 数学 make N ~ 1による分解式の総数 ~

要約

自然数n を構成する式(分解式と定義)の総数を求めることを目的とした。項の値の最大値や項の値の最大値をとる項の数で分類することで総数を求めることが容易になった。分類する際に生じた問題を解決するために,新しい演算を定義し,それについて研究した。

R04-10 生物 ハニーワームのポリエチレン分解と摂食の選択性

要約

現在,プラスチックごみの環境への負荷が世界中で問題になっている。そんな中,プラスチックを分解してその過程でエネルギーを得る昆虫や細菌の研究が注目されている。本研究では,生分解が難しいとされるポリエチレンを消化し,代謝することがわかっているハニーワーム(ハチノスツヅリガの幼虫)に焦点を当て,「蜜蝋とポリエチレン分解細菌」について調べた実験群αと,「ハニーワームの摂食の選択性」について調べた実験群βを行い,ハニーワームのポリエチレン消化と摂食に関する探究を試みた。実験群αでは実験は失敗したが,新たな培地の開発など一定の成果が得られた。実験群βではハニーワームがセルロースを分解できる可能性があることがわかった。

R04-11 生物 耐性を持つ酵母のスクリーニング

要約

空気中の酵母を果物や野菜を用いて集め,増殖時の環境を変化させることで耐塩性や耐酸性を持つ酵母のスクリーニングを試みた。耐塩性酵母については酵母が増殖するときの塩の濃度を調節することでスクリーニングできることがわかった。

R04-12 生物 炭化梅による微生物吸着効果

要約

本研究では,先行研究「梅の種の炭化による有効活用法の検討」を参考に炭化梅を製作し,大腸菌に対する吸着効果の有無について研究することにした。

R04-13 生物 葉焼け現象について ~ カロテノイド量と葉の内部構造から考える ~

要約

葉の内部構造とカロテノイドの量が葉焼けのしやすさに対しどのような関係かあるのか調べるため,5 種類の植物を使い,葉焼けに要する時間の計測,葉に含まれるカロテノイド量の定量,葉の内部構造の観察の3つの実験を行った。その結果,葉に含まれるカロテノイド量が多い植物の方がカロテノイドが少ない植物よりも葉焼けに要する時間が短い傾向が見られた。また,葉の色素層が発達している葉と発達していない(色素層が薄い)葉とでは,発達していない葉の方が葉焼けしやすい傾向が見られた。

2024年01月28日