r a i n  (作者:青蓮李)


ときどき不安になる
きみが何処にいるのかと
おなじ灰色の
空を見上げて
ことばを交わす合間にも
言いようの無い
哀しさが
僕をみたしてる

電話線の向こう側
「こころまで離れるわけじゃないから」
きみはそう言って 少し笑ったけど
なんだかぎこちなさが耳に残った
この想いをうたがってるんじゃなくて
ただ少し 本当に少し
きみに逢いたいと
きみに触れたいと
切なくなってみてるだけ

きみの窓に降る雨音も
心なし 僕に冷たい


ねぇ なんでだろう
声は届いているのに
何かが遠いような気がする

ねぇ どうして
僕はまだ
きみを好きだよ?

がんじがらめの恋
受話器はきみにうまく伝えてくれるかな
"(I am) still loving you……"